LRINECスコア

 

不覚にも知りませんでした。

LRINECスコア

正式には、laboratory risk indicator for necrotizing fasciitis scoreです。

これは、検査所見だけで壊死性筋膜炎を診断する試みで、
CRP、WBC、Hb、Na、Cr、血糖を点数化し、
13点中6点以上であれば、

陽性予測値92%
陰性予測値96%

で診断予測が可能というものです。

wong,C.H.,et al:The LRINEC score :a tool for distinguishing necrotizing fasciitis from other soft tissue infections.Crit Care Med,32:1535-1541,2004
http://theddx.org/papers/LRINEC.pdf

 

ただ、スコア0点の壊死性筋膜炎の報告例もあり、鵜呑みは厳禁です。
Wilson MP et al.A case of necrotizing fasciitis with a LRINEC score of zero.J Emerg Med 2013

 

日本にてLRINECスコアを検証した報告があります。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsswc/5/1/5_22/_pdf

LRINEC score 6以上を壊死性筋膜炎とするためのカットオフ値とした場合,

感度 100%,
特異度 85.5%,
陽性的中率 40.7%,
陰性的中率100%

であったとの事です。

感度は高いが、あくまで補助診断。
全身状態や臨床所見から少しでも疑われた場合は、
切開して筋膜壊死を確認することが大切です。

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