低ナトリウム血症memo

■鑑別方法

 

①血漿浸透圧を測定し、
 hypertonicを除外(血糖値100㎎/dlあたり2.5mEq/LのNa低下)

 

②血漿浸透圧を測定し、
 isotonicの除外(中性脂肪TGの増加で見かけ上、Na値低下)

 

③体液量増加を除外(心不全、腎不全、肝不全、ネフローゼ)

 

④体液量減少を除外
  a.腎外性(尿Na低下<20mEq/L):嘔吐、下痢、熱傷など
     b.腎性(尿Na増加>20mEq/L):利尿薬、浸透圧利尿、
   塩類喪失性腎症、Addison病

 

⑤体液量正常の低Na血症の鑑別
  SIADH、心因性多飲症、甲状腺機能低下、下垂体・副腎機能障害
■SIADH

 

・ADHによる自由水排泄障害、Na排泄は保たれる
・低浸透圧血症<280mOsm/L
・尿[Na]>40mEq/L
・低尿酸血症(ほかは高尿酸血症となる)

 

・水制限量=体重×10÷尿浸透圧

 

■治療

 

①症候性か無症候性か?
 →症状があれば脳細胞障害を意味する

 

②急性(2日以内)か慢性か?

 

③病態は現在も進行しているのか?
  尿Na+K > 血清Na
  →尿の濃度が高いと自由水排泄障害を意味し、
   病態進行中と判断

 

・補正速度:1~2mEq/L かつ <10mEq/L/日
・急性症候性の場合、3%生食を使用

 

■補正Na予測式:
ΔNa=(輸液中[Na]+[K]-血清[Na])÷(総体液量+1)
Na濃度を2mEq/Lで上げたい場合は、
投与速度=2÷ΔNaで計算

 

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