先日、感冒薬によると思われる中毒患者の対応をしました。
市販の感冒薬を4-5瓶(約500錠)服用したようです。
結構なツワモノですね。。。
幻覚があるようでずっとつぶやいており、
強い口腔乾燥と頻脈を認めました。
感冒薬による中毒で問題になってくるのは、
アセトアミノフェン、抗ヒスタミン薬である事が多いです。
今回は抗ヒスタミン中毒を起こしていました。
抗ヒスタミン薬は、抗アレルギー薬、感冒薬、睡眠改善薬、
抗めまい薬など様々なOTC薬に含まれます。
ちなみに、OTC薬はOver The Counterの略で、
カウンター越しにお薬を販売することに由来しています。
要は一般医薬品ということです。
中毒量は7.5mg/kgで、普通は1瓶まるまる飲んでも中毒域に達しません。
抗ヒスタミン薬中毒の症状は、意識障害と循環障害が中心です。
成人では昏睡やせん妄などの鎮静系の意識障害を来します。
循環障害としてはQT延長から心室性不整脈を来します。
特異的な治療薬にフィゾスチグミンというものがあるのですが、
残念ながら自施設には存在しませんでした。
恐らく大学病院レベルしか置いてないんじゃないでしょうか。。
薬局では一度にたくさんの薬を売るのは是非やめていただきたいです。
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